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2023年4 月 / インサイト

資本市場見通し:今後5年間の市場見通し 2023年版

お客様の意思決定に資するよう掘り下げた分析と洞察

このたび、「ティー・ロウ・プライス 資本市場見通し」の刊行5年目を迎えたことを、誠に嬉しく思います。昨年出した見通しでは、インフレ率の高止まり、金融政策の劇的な変化、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)後の経済活動の再開の遅れなど、金融市場にとって多くの課題があることを強調しました。こうした課題に加え、ロシアのウクライナ侵攻など予期せぬリスクイベントも発生し、2022年は投資家にとって厳しい年となりました。2023年初頭、金融市場は依然として短期的な逆風にさらされていますが、長期投資家にとっては楽観的な見通しを得る余地があると考えています。

金融資産の将来パフォーマンスに関する予測は、現在のバリュエーション評価に基づいています。2022年、金融資産は株式と債券の双方で大幅に割安になりました。この道のりは苦しいものでしたが、結果的に切り下がったバリュエーション水準は、今後5年間のリターンを支える最初のステップになると考えています。

このバリュエーションを念頭に置くと、2023年版のリターン見通しは2022年版と比較して高くなっています。株式市場では、足もとのマルチプルの低下と底堅い企業利益予想が、リターン見通しの引き上げの根拠となっています。債券市場では、年初の利回り水準が高く、ソブリン債の利回り低下が予想されるため、リターン見通しが高くなりました。最後に、オルタナティブ投資戦略についても、名目リスクフリーレートの上昇、株式関連リスクプレミアムの上昇、アルファ創出機会の継続を反映して、リターン見通しが切り上がっています。

ティー・ロウ・プライスの資本市場見通しは、将来のリターン予測を目指すものではありません。リターンは過去、将来のどちらにおいてもリターン見通しを中心値としてそこから有意に乖離するという考えに基づいて見通しを策定しています。このため弊社では、ポートフォリオ構築に際して複数の最適化手法と有効性チェックを活用しています。

弊社のベースライン・シナリオは、株式、債券、マルチ・アセットの全部門のシニア・ポートフォリオ・マネジャーやアナリストが持つ知見を反映して作成されています。ファンダメンタルズと定量の両面からの知見を活用する資産クラスの垣根を超えたアプローチは、ティー・ロウ・プライスの有する知見の集大成であると言えます。

弊社は、環境・社会・ガバナンス(ESG)要因が、様々な資産クラスの将来のリスク/リターン特性に大きな影響を与える可能性があると認識しています。これらの要因は、セクターや個々の証券によって重要性や影響度が異なります。加えて、ESGトレンドの中には、今後5年間という時間軸を超えて展開されるものもあります。従って、当レポートではESGを考慮した予測は明示的に行っていません。しかし、弊社はESGインテグレーションにより、ESG評価を運用プロセスに組み込んでおり、各シニア・ポートフォリオ・マネージャーやアナリストは、各アセットクラスの見通し作成や投資判断の際にESG要因が与える影響を分析・モニタリングしています。

 

 

 

当資料の情報は、特定の資産クラスまたは戦略への投資を推奨するものではなく、将来のパフォーマンスを約束するものではありません。

 

主なリスク及び重要情報①

主なリスク

全ての予想は市場環境に関する主観的な推測に基づくもので、そうした市場環境は実現しない可能性もあります。予想に影響を与え得る要素には以下のようなものがありますが、これらに限られません。

政治経済情勢

金融市場のパフォーマンス

金利水準

法令等の変更

株式投資は株式投資に特有のボラティリティの影響を受け、インカム志向の証券への投資よりも価値の変動幅が大きくなることがあります。特定の資産クラスはセクター集中リスクの影響を受け、より広範な資産クラスよりも、該当のセクターに影響する動向の影響を受けやすくなります。小規模な企業は製品ラインナップ、市場、財源が限定的であることが多いため、通常大企業に投資するよりもリスクが高くなります。外貨建て証券の取引は為替変動の影響を受け、投資価値に影響することがあります。債券は、格下げやデフォルトを通して金融環境の悪化による影響を受ける場合があり、投資価値に影響することがあります。高利回り債券への投資はより高いリスクを伴います。新興国に投資する場合は、市場、政治、経済情勢の変化により、先進国に投資するよりも変動幅が大きくなることがあります。より確立された市場で取引されている証券よりも、流動性は低くなります。

追加ディスクロージャー

「BLOOMBERG®」およびブルームバーグ・インデックスはブルームバーグ・ファイナンスL.P.およびインデックスのアドミニストレーターであるブルームバーグ・インデックス・サービシズ・リミテッド(BISL)を含むその関連会社(まとめて「ブルームバーグ」)の商標およびサービスマークであり、ライセンスを得て使用しています。ブルームバーグはティー・ロウ・プライスとは関係ありません。ブルームバーグは当資料を承認または支持、レビュー、推奨するものではありません。また、当資料に関連するデータまたは情報の適時性、正確性、完全性を保証するものではありません。

ICE Data Indices, LLC(以下「ICE DATA」)から許可を得て使用しています。ICE Data、その関連会社、およびそれぞれの第三者サプライヤーは、明示又は黙示の一切の保証を行うものではなく、明示的に、インデックス、インデックス値及びインデックスに含まれるデータについて、商品性及び特定の目的への適合性の保証を否認します。ICE Data、その関連会社、およびそれぞれの第三者サプライヤーは、インデックスまたはインデックス・データまたはその構成要素の妥当性、正確性、適時性または完全性に関して、いかなる損害または責任も負わないものとし、インデックスおよびインデックス・データおよびそのすべての構成要素は「現状のまま」提供され、お客様の使用はお客様自身のリスクで行うものとします。ICE Data、その関連会社、およびそれぞれの第三者サプライヤーは、ティー・ロウ・プライスまたはその製品もしくはサービスのスポンサー、保証、または推奨を行うものではありません。

ロンドン・ストック・エクスチェンジ・グループおよびそのグループ事業(総称して「LSEグループ」)。著作権はLSEグループに帰属します。FTSEは、特定のLSEグループ企業の商号です。FTSEインデックスまたはデータの著作権は、インデックスまたはデータを保有する関連するLSEグループ企業に帰属します。LSEグループおよびそのライセンサーは、インデックスまたはデータの誤りや不備の責任を負わず、いずれの当事者も本書に記載のインデックスまたはデータに依拠することは禁止されます。関連するLSEグループ企業の書面による明示的同意なしにLSEグループから得たデータを再配布することは認められません。本書の内容は、LSEグループによる販売促進、出資および承認は受けておりません。

MSCIおよびその関連会社、並びに第三者の情報源およびプロバイダー(総称して「MSCI」)は、本稿に記載されるMSCIのデータに関して、明示的または暗黙的に関わらず、いかなる保証や表明は行わず、一切の責任を負いません。MSCIのデータは、その他の指数や証券、金融商品の基準としての更なる再配布や使用が禁止されています。本報告書は、MSCIによって承認、審査、発行されたものではありません。MSCIの過去のデータや分析は、将来のパフォーマンスの分析や予測を示唆または保証するものとして捉えられるべきではありません。いずれのMSCIデータも、投資判断のため(または投資判断を控えるため)の投資アドバイスや推奨を目的としたものではなく、そのような目的で依拠されるべきではありません。

JPモルガンは信頼できると考えられる情報源から情報を入手していますが、その完全性や正確性を保証するものではありません。インデックスは許可を得て使用しています。JPモルガンの書面による事前承認がない限りインデックスの複製、利用、配布は禁じられます。Copyright © 2023, J.P. Morgan Chase & Co. 全ての権利はJPモルガンに帰属します。

S&Pインデックスは、S&Pグローバル傘下のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCまたはその関連会社(「SPDJI」)の商品であり、ティー・ロウ・プライスはライセンスを得て使用しています。「Standard & Poor's®」および「S&P®」はS&Pグローバル傘下のスタンダード&プアーズ・フィナンシャル・サービスLLC(「S&P」)の登録商標です。「Dow Jones®」はダウ・ジョーンズ・トレードマーク・ホールディングスLLC(「ダウ・ジョーンズ」)の登録商標です。本商品はSPDJI、ダウ・ジョーンズ、S&P、およびそれぞれの関連会社による出資、承認、販売および販売促進を受けておりません。いずれもティー・ロウ・プライスの商品への投資推奨の可否についていかなる表明もしておらず、誤り、不備、またはS&Pのインデックスの解釈についていかなる責任も負いません。

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主なリスク及び重要情報②

ティー・ロウ・プライスの資本市場見通し:当資料に記載される情報は、説明のみを目的としています。全ての予想は市場環境に関する主観的な推測に基づくもので、そうした市場環境は実現しない可能性もあります。当資料は運用戦略またはポートフォリオの実際のリターンを反映したものではなく、将来の結果を示すものではありません。分析の基礎として用いた過去のリターンはティー・ロウ・プライスが収集した情報や第三者の情報源からの情報に基づいており、個々に検証したものではありません。資本市場見通しにおいて参照している資産クラスは幅広いインデックスで表されており、広く知られ投資家に認識されやすいインデックスを選定しています。インデックスは、構成銘柄、セクター配分、ボラティリティ、資産配分の点で実際のポートフォリオとは特性に大きな違いがあり、限界があります。したがって、ポートフォリオのリターンやボラティリティはインデックスとは異なる場合があります。運用報酬、取引コスト、租税及び発生しうる費用は考慮しておらず、それらを考慮した場合はリターンが低下する場合があります。各資産クラスの期待リターンは特定の経済シナリオを仮定しており、特定のシナリオが実現するとしても、実際のリターンは見通しから大きく乖離する可能性があります。

当資料は一般的な情報のみを目的としています。当資料に受託者としての投資アドバイスを含む助言の意味合いはなく、また当資料は投資判断の主たる根拠となることを意図したものでもありません。投資を検討される投資家の皆様には、投資判断の前に、法務上、財務上および 税務上の独立したアドバイスを求めることが推奨されます。ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ・インクおよびその関係会社をはじめとするティー・ロウ・プライス・グループは、ティー・ロウ・プライスの運用商品およびサービスから収益を得ています。過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスを示唆するものではありません。投資元本および投資から得られる利益は、減少することもあれば増加することもあります。投資元本が毀損する可能性もあります。

当資料は、いずれの国または地域においても、有価証券の売買や特定の投資活動に対する提案、案内、個別または一般的な推奨や勧誘を構成するものではありません。また当資料は、いずれの国または地域においても、規制当局による審査を受けておりません。

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当資料は、当資料の配布が禁止または制限される国または地域の居住者による使用を目的としておらず、特定の国においては特別な要請に基づき提供されます。

また、いずれの国または地域においても、個人投資家への配布を目的としたものではありません。

重要情報

当資料は、ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ・インクおよびその関係会社が情報提供等の目的で作成したものを、ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社が翻訳したものであり、特定の運用商品を勧誘するものではありません。また、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。当資料における見解等は資料作成時点のものであり、将来事前の連絡なしに変更されることがあります。当資料はティー・ロウ・プライスの書面による同意のない限り他に転載することはできません。

資料内に記載されている個別銘柄につき、売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当社ファンド等における保有・非保有および将来の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。投資一任契約は、値動きのある有価証券等(外貨建て資産には為替変動リスクもあります)を投資対象としているため、お客様の資産が当初の投資元本を割り込み損失が生じることがあります。

当社の運用戦略では時価資産残高に対し、一定の金額までを区切りとして最高1.265%(消費税10%込み)の逓減的報酬料率を適用いたします。また、運用報酬の他に、組入有価証券の売買委託手数料等の費用も発生しますが、運用内容等によって変動しますので、事前に上限額または合計額を表示できません。詳しくは契約締結前交付書面をご覧ください。

「T. ROWE PRICE, INVEST WITH CONFIDENCE」および大角羊のデザインは、ティー・ロウ・プライス・グループ、インクの商標または登録商標です。

 

ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社

金融商品取引業者関東財務局長(金商)第3043号

加入協会:一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人投資信託協会

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