2026年3月, From the Field
市場見通し
資産別ポジショニング
市場テーマ
ネガティブなニュースが相次ぐ状況
2026年は財政支出に支えられた堅調な経済成長と利益成長への期待を背景に、株式市場が上昇してきました。しかし、足元では、これらの前提に逆風となりうるネガティブなニュースが相次いでいます。直近では、米国とイスラエルによるイランへの攻撃を受けて、エネルギー価格が急騰しています(図表1)。また、AI分野では一部ビジネスモデルへの破壊的な影響や、AI関連の設備投資規模および最終的な成果に対する不透明感が高まっているほか、プライベート・クレジット市場の流動性や脆弱な市場セクターへのエクスポージャーに関する報道も増えています。現時点では、これらがシステミック・リスクに発展する可能性は低いと考えられていますが、今後の米国中間選挙やFRB新議長の就任といった重要イベントを控え、不透明感が増す可能性があります。こうした環境は、特にインフレリスクへのヘッジを維持しつつ、市場ボラティリティを投資機会として活用する好機になり得ると考えています。
資本集約型セクターの復活
資本集約型セクターへの市場の資金シフトが鮮明になっています(図表2)。特に、天然ガス、エネルギー、公益事業、防衛関連の企業が注目を集めています。ここ数週間、AIがソフトウェア開発会社や資産運用会社といった特定のビジネスモデルを代替する可能性への懸念が高まったことで、従来AIによる影響を受けにくいと考えられてきた資本集約型セクターへ資金が流入しました。実際にこれらの企業のファンダメンタルズは改善しています。AIや関連インフラの拡大によりエネルギー、金属、素材などへの需要が高まっているうえ、各国の財政支出拡大も同セクターへの需要拡大の追い風となっています。さらに、加速償却を認める税制改正なども、当該セクターでの設備投資需要を一段と高める可能性があります。これまで長年、テクノロジー関連に多い資産軽量型企業が市場で選好されてきましたが、現在は資産集約型企業に対する注目が高まっており、こうした企業の巻き返しが見込まれます。
もはや構造的インフレ国となった日本
日本では物価上昇の勢いが止まらず、品目別消費者物価指数(CPI)は2021年以降、上昇ペースが加速しています(図表3)。この背景には、構造的な人手不足という要因が大きく影響しています。例えば「令和の米騒動」は、農業従事者の高齢化と減少(過去20年で半減)が一因とされており、消費税率引き上げの影響を除いても、コロナ禍以前から既に価格上昇傾向が強まっていました。日本の労働人口が今後も急速に減少すると見込まれる中、既に深刻化している建設、小売、介護業界での人手不足はさらに拡大し、サービス価格の上昇も加速する可能性があります。政策対応等で短期的に落ち着く場面はありますが、長期的には上記に加え、円安の進行や地政学リスクの高まり、戦略物資の確保競争など海外要因による輸入物価の上昇、そして社会全体での価格・賃金引き上げに対する許容度の広がりも、インフレ圧力を強める要因となっています。こうした状況を踏まえると、「インフレ対応」は今後の投資戦略において、ますます重要なテーマとなると考えられます。
アセットクラス・ポジショニング
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