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2021年2 月 / インサイト

「転換期」から「ニュー・ノーマル」へ、そしてその次に訪れるもの

ポストコロナ時代に向けたグローバル株式の道筋

季節の変わり目、関係の変わり目、仕事の変わり目など、人生には時として「転換期」があります。季節の狭間では、一つの季節が終わりつつある一方で、次の季節はまだ始まっていません。市場は今このような局面にあります。

新型コロナウイルスに起因する極端な結果
新型コロナウイルス感染症と市場について論じるには、危機がもたらした人的被害と危機が明らかにした不公正を認識することから始める必要があります。コロナ禍において市場では様々な事象が起こりましたが、我々に求められているのは市場の不確実性に対処することです。

コロナ禍への人類の対応は注目に値するものであり、人類の適応性と創造力を再認識させられました。創造力に加え、不公正の是正に再び焦点が当たっていることが、我々にとって長期的により良い結果に繋がることを期待したいと思います。

なんらかの世界的なパンデミックが生じるという予測は目新しいものではありませんが、コロナ危機は予想外でした。人類はこれほど予想外の事態による影響を想像するのに苦慮しています。数十億もの人々が活動を停止し、ほぼ同時に行動を変化させるという極端な状況が発生しました。

コロナ禍における経済は、極端にプラスの影響を受けているグループと極端にマイナスの影響を受けているグループが明確に分かれています。

極端にプラスの影響の事例として、新たなペットの飼育や新しいコンピュータ、ビデオゲーム、家庭用健康器具、動画ストリーミング、ビデオ会議、食料の宅配、リフォーム、家族と過ごす時間などが挙げられます。

対照的に、極端にマイナスの影響の事例として、人影のないオフィスビル、航空機、ホテルおよび劇場、学校・教育プログラムの混乱、親戚に会えない状況、レストラン・店舗の閉鎖などが挙げられます。平時において、かつてこのような行動の変化が同時期に見られたことはないでしょう。

「深い溝を越える」-創業初期段階の事業から利益を生む事業への順調な移行
前述の行動変化はテクノロジーと通信技術がダイナミックに変化するのと同時期に起こりました。多くのIT企業が深い溝を越え、そのサービスや製品は収益維持に必要な規模に到達し、普及が進み、習慣としての地位を獲得しました。革新的な技術の普及は、数年ではなくほんの数週間で実現しました。

世界はコロナ前の「同じ日常」に戻るのではなく、コロナ禍がもたらした、または加速させた多くの革新的な技術が永続的・長期的なものとなる「ニュー・ノーマル」に向かっています。そうした中、創業初期段階の事業から利益を生む事業への移行という観点は重要であり、その好例としてワクチン技術の進歩が挙げられます。深い溝を越えて成功と繁栄を手にする企業と成功が一時的なものに終わる偽物を区別することは、アクティブ運用者である我々にとって更なる試練となるでしょう。

科学により2021年は改善に向かう
ワクチンや変異ウイルスに関する日々のニュースを追うには労力を要します。幸運なことに、我々はヘルスケア・チームのサポートにより、肝要な事項に集中することができます。ヘルスケア・チームの調査によれば、状況は2021年に改善し、多くの国において遥かに良好となると予想されます。最も重要な点は、ワクチンが深刻な症状と死亡の回避に有効と思われることです。要するに、我々は新型コロナウイルスと共存することを受け入れる必要があります。道筋は引き続き不透明ですが、ニュー・ノーマルに向かう可能性が高まっているようです。

将来を見据えたポジション
ニュー・ノーマルへの移行は株式市場にとってどのような意味合いがあるでしょうか。流動性、政府債務、景気刺激策という面で極端な現在の環境は、市場におけるリスク資産への投資意欲に影響を及ぼしています。多くのトレンドが遥か将来にまで続くと仮定されており、これは現在のステイ・ホームの生活様式やそれに伴う憶測が、その考え方を強めている可能性があります。端的に言えば、市場は極端に短期の勝ち組と極端に長期の夢に焦点を当てています。

また、市場は、米連邦準備理事会(FRB)がインフレと金利を長期にわたり制御できると確信しているようです。まだインフレや金利動向がポートフォリオにおける投資判断を左右する状況には至っていませんが、未曽有の規模の景気刺激策が今後金融システムから取り除かれる際の影響については懸念を抱いています。

世界が回復のどの段階にあるかを理解することが非常に重要です。「2021年前半がコロナに支配された世界からポストコロナの世界への『転換期』となった場合どうなるか」と自分に問いかけています。もし2021年前半が転換期となった場合、短期的な勝ち組または極端に長期的な夢に焦点を当てることは、大きな間違いとなります。私たちの生活と行動が再び変化する中で、株式投資を取り巻く状況はまさに変化しようとしています。

こうした状況下、不人気で危機による逆風に見舞われていても、危機を脱する局面でリターンが急速に加速すると見込まれる投資先を探っています。このような銘柄への投資には、想像力と慎重な逆張りの姿勢が必要となり、困難が伴います。しかしながら、担当セクターと企業に関する深い知識を有するグローバルな調査体制のもと、このような困難な投資判断を確信を持って下すことが結果的に奏功することを、我々は経験上わかっています。要するに、今は転換期から危機後の世界へ移行する中で、どの企業が「勝ち組」として進化を遂げるまたは再浮上するか、その結果、最も魅力的な銘柄となるかを想像すべき時です。

当然ながら、転換期は落ち着かない時でもあります。一つの季節が終わりつつある一方で、次の季節はまだ始まっていません。「ニュー・ノーマル」がコロナ前の世界とは異なるという事実が状況をより複雑にしています。そうした中、転換期を通じて、世界がニュー・ノーマルへ移行する中で現れる投資機会を捉えてポートフォリオのポジションを構築するように努めています。この変化の影響について想像力を働かせ、「偽物」と勝ち組を区別しつつ、計算されたリスクをとることに成功した投資家が恩恵を享受するでしょう。

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