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2021年3月 / インサイト

デジタル経済を支えるインフラ企業への投資機会

オンライン化を推進する「ツールやサービス」を提供する企業を選好

サマリー

  • あらゆるセクターの企業が業務をオンラインに移行しており、顧客とオンラインで繋がるための技術への投資を進めている。
  • 企業のデジタル化を可能にするソフトウェア、クラウド・インフラ、半導体およびサイバー・セキュリティ関連の企業に注目している。
  • 多くの分野において、デジタル化はまだ初期段階にあり、優位な立場にある企業に長期的な成長余地をもたらす可能性がある。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に起因するリモート・ワークやオンライン授業、オンライン・ショッピングの急速な普及は、おそらくより大きな技術面のトランスフォーメーションの最前線を示しています。情報技術セクターのみならず、ヘルスケアや金融サービス等、様々なセクターの企業が、顧客とオンラインで繋がるための取り組みを加速させています。

我々は、デジタル化を可能にする技術を提供する企業に注目しており、事業のデジタル化を図る企業に不可欠なインフラとサービスを提供する企業を追求しています。テクノロジーが収益、コスト削減および競争力に及ぼす影響が強まる中、デジタル化に必須のソフトウェア、クラウド・リソースおよびサイバー・セキュリティ技術を提供する企業は、今後何年にもわたり堅実な成長を享受できると見ています。

企業向けソフトウェアを一変させる変革
我々は企業向けソフトウェア分野において変革が進行していると考えています。例えば、既に認知、確立されているクラウドやサブスクリプションに基づくソフトウェアへの転換は、顧客にとって大幅なコスト削減という利点のみならず、追加のアップデートや改善点を反映した最新バージョンへのアクセスが常時可能というメリットがあります。20年前に始まったクラウドへの移行は、業界を一変させました。OracleやSAPなど現場でのシステムのインストールやサービスの提供に重点を置いた業界のリーダー企業は、Workday、ServiceNow、Salesforce.comなど新興の大手企業に取って代わられています。

より最近では、ソフトウェア業界でもトランスフォーメーションが進んでおり、顧客自身が固有のニーズに応じてソフトウェアを容易に加工できるプラットフォームが台頭しています。この新時代では、新たなアプリケーションによって、プログラミング経験のないユーザーが各自の業務に即してカスタイマイズしたソリューションを開発することが容易になり、ソフトウェア開発業者向けツールがイノベーションに不可欠となってきています。

この変化はまだ初期段階にあり、情報技術セクターのバリュエーションが総じて上昇した中で、市場にあまり織り込まれていないと考えています。

カナダのShopifyが開発した技術は、中小規模の事業者による業務のデジタル化を可能にしており、Shopifyは独立事業者向けの主要なeコマース・プラットフォームとなっています。製品・サービスのオンライン販売に乗り出す企業は、専門の開発業者のサービスを利用することなく、Shopifyのプラットフォームを利用してウェブサイトを作成し、製品を追加し、宣伝・広告を管理し、注文を処理することができます。そのため、多くの小規模事業主は、Amazon.comやeBay、その他のオンライン・マーケットプレイスに依存する必要がありません。

Shopifyが最近公表した「Shop App」は、消費者がAmazonやGoogleと並行して製品を検索する際の有望なアプリケーションとなる可能性があります。同社はFacebookとも提携しており、FacebookによるInstagramの収益化への取り組みにおいて重要な役割を果たしています。

ソフトウェア開発において異なるアプリケーション・プログラム間の連携を可能にするアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)がShopifyのプラットフォームの使いやすさを支えています。例えば、技術的な経験・知識のないユーザーでも、よく知られている「ドラッグ・アンド・ドロップ」ツールを利用してサイトの仕様を変更することができます。我々は、APIの普及および市場潜在力を注視しています。特に、多くの小規模かつ創業まもない企業は、未熟練者によるドラッグ・アンド・ドロップ方式のインターフェースの利用において先行しており、ソフトウェアのユーザーがコードを理解することなく「プログラマー」になるような将来に繋がると見込まれます。

当然ながら、高度かつ大規模のプログラミングのニーズが消滅するわけではなく、大量のデータや機械学習がもたらす複雑な処理は、独自の市場を生み出しています。オーストラリアのAtlassianは、アプリケーション開発の重要性増大やエンド・ユーザーによる独自のツール購入の一般化といったトレンドを活用しています。

同社のアプリケーション開発ソフトウェアであるJiraは、世界中のプログラマーが利用する標準的なワークフロー・プラットフォームの地位を獲得しました。リモート・ワークの急増も、Atlassianの共同作業ツールであるConfluenceの普及を後押ししています。AtlassianやZoom Video Communicationsなどリモート・コミュニケーションを可能にする企業は、在宅勤務とオフィス勤務を組み合わせたハイブリッド・ホーム・オフィス・モデルの恩恵を受けており、このモデルは新型コロナウイルス感染収束後も続く可能性が高いと考えています。

クラウドを支える企業
クラウドの機能を支えるインフラやプラットフォームを提供する企業も、今後長年にわたり高成長を遂げると思われます。コロナ禍を受けて、変化する需要のパターンや生産上の制約に迅速に対応する必要性がより一層重視されるようになりました。多くの経営陣は、より多くのコンピューター能力やデータをクラウドに移行することによって機動性が高まることを認識するようになってきました。

2020年、米国において支配的なクラウド・プラットフォームであるAlphabetのGoogle Cloud Platform、MicrosoftのAzure、Amazon Web Services (AWS) 事業は拡大しました。これら3社におけるクラウド事業は、今後長期にわたり引き続き各親会社の事業において重要な事業分野であり続ける可能性が高いと予想しています。事実、新型コロナウイルス感染症の収束後の景気拡大により、オンライン旅行代理店や娯楽等のサービス業に加え、その他の深刻な打撃を受けた顧客層からの需要が高まるでしょう。

第一次産業革命が蒸気を、第二次産業革命が電気を基盤としたように、経済のデジタル化は半導体を基盤とします。処理能力に対する需要が指数関数的に拡大している一方で、最先端の半導体製造における課題は増大しています。約40年間にわたり、半導体メーカーは、一定面積あたりのトランジスター数を約2年ごとに倍増させてきました。これはムーアの法則として知られるパターンです。ただし、2012年辺りから、Intelとその他の大手半導体メーカーは、既存技術の利用だけでは物理的な限界に直面し始めました。

近年、「リンチピン(物事の要)」としての役割を担う半導体製造装置メーカーの技術力により、緩やかなペースながらも半導体メーカーは物理的な限界を越えました。直感的に矛盾したことに聞こえるかもしれませんが、半導体の微細化が困難さを増すにつれ、半導体業界はより革新的になることを求められています。コモディティ化が進んでおらず、景気感応度の高い業界においては、イノベーションの最前線に留まることができる企業のみが値上げが可能だと考えています。

オランダのASML Holdingは、最新世代の半導体(Appleの「Bionic」チップ等)の製造において最も重要な工程である回路の転写に用いられる極端紫外線(EUV)リソグラフィ機器を提供する世界で唯一のメーカーです。この特異な技術的優位性により、ASMLは景気感応度が高い半導体業界において、強い価格決定力を得られると見ています。

ASMLは、EUV技術の開発に約100億ドルを投資し、1台あたり1億ドルを優に超える価格でその機械を販売しています。

また、Applied Materialsは、半導体製造プロセスの後行程で使用される機器を提供しており、同社のツールは半導体のさらなる進歩を可能にする上で重要な役割を担うと考えています。

サイバー・セキュリティ:カギとなる産業
経済のデジタル化が進捗するにつれ、サイバー・セキュリティはほぼすべての企業にとって主な懸念事項になってきました。また、国の関与が疑われているネットワーク管理会社SolarWindsに対するサイバー攻撃など最近の際立つ違法行為は、脆弱なシステムの保有に伴うコストを浮き彫りにしています。セキュリティは現在、企業のIT予算の5%~10%を占めると推定され、コロナ禍を通じて最も底堅い投資分野の一つになってきたと見ています。

これまで、セキュリティ・ソフトウェア市場は細分化されており、多くの小規模のベンダーが新たな特定の脅威に的を絞ったソリューションを提供してきました。この業界では、ハッカーの迅速な動きにより、先手をとった企業が短期間でトップの座を明け渡す可能性がありました。

ただし、クラウドの利用は、適正なアーキテクチャーを備えた企業が持続可能な優位性を得るのに役立つと思われます。Crowdstrike Holdingsのクラウドを基盤とするアーキテクチャーは、各エンドポイント(従業員のデスクトップ・コンピュータ等)にインストールされたエージェントを用いて、クラウドの一元化されたデータベースにデータを送付します。次いで、クラウドに保管されたデータは、人工知能(AI)モデルによる脅威の検出の訓練に利用されます。このプロセスは、顧客層の拡大によってデータベースが拡大し、AIモデルの改善に役立つとともに、さらに多くの顧客を引き付けるという好循環を生み出しています。

「ニュー・ノーマル」に回帰する中での投資機会
当然ながら、2020年に加速した大手IT企業の成長は、投資家の関心を集め、同セクターの一部のバリュエーションは上昇してきました。加えて、多くの企業が 2020年と同程度のペースで成長する可能性は低いため、今後数ヵ月にわたり前年比で増収・増益を達成するのは難しいでしょう。我々は場合によっては、利益サイクルの後半にあると思われる半導体企業について行ったように、株価の上昇を捉えて売却を進めてきました。

ただし、その他のセクターにおいては、2021年に引き続き堅実なリターンを投資家にもたらす可能性があると見ています。例えば、一部の革新的なソフトウェア企業は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の低迷によって多大な影響を被りました。これらの企業は景気回復から恩恵を受けると期待されるため、前年比で増収・増益を達成する上で大きな障害はないと見込まれます。その他に、昨年堅調なパフォーマンスを享受したものの、競争力をさらに強化するために積極的な投資を続けた企業の保有を維持しています。これらの投資がこれから利益を生み出すため、多くの企業は市場に織り込まれている以上に良好な業績を達成すると予想されます。

今後の注目ポイント
半導体メーカーが需要への対応で苦慮する一方、半導体業界を巡る環境は流動的です。最先端の半導体製造におけるIntelの圧倒的な地位を脅かす新たなリーダー企業が出現しており、均質な中央演算処理装置(CPU)は、多くのケースで、画像処理装置(GPU)やデータ処理装置(DPU)などの特殊な半導体に取って代わられています。一方で、ムーアの法則がもたらす課題やコストの上昇は、業界の再編を促しています。我々は、これらの変化がどのように勢力図を変化させ、多様な製造会社やソフトウェア会社、設計会社、機器メーカーに影響を及ぼしているかを注視しています。

 

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