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2020年3月 / インサイト

新型コロナウイルスの市場への足元及び長期的影響について

  • 新型コロナウイルスの影響について実態が明らかになるまで、金融市場ではボラティリティの高い状態が続くと予想される。
  • 我々は新型ウイルスが経済に甚大かつ長期的な影響を及ぼす可能性は低いと考えている。
  • 当社のポートフォリオ・マネジャーは、長期的な視点からその投資アイデアを慎重かつ先を見越して実践することに注力しており、優秀なリサーチ陣がそれを支えている。


Q: 現在、市場のボラティリティをもたらしているのは何ですか?  

マーケットは何よりも不確実性を嫌います。そして、現在は新型コロナウイルスの影響がどのくらい深刻で、どのくらい続くのかに関して不透明感が極めて強い状況です。ウイルスの感染が最終的にどこまで広がるのかや、それに対処する世界的な医療体制の能力については分からないことが多いものの、私は基本的に以下のように考えています。

現在は恐怖が市場を支配しており、企業経営陣は先行きについてより一層慎重になり、緊急時における事業継続の対応に追われ、雇用や事業拡大は二の次となっています。個人も旅行など多くの計画を見直しており、より慎重に行動するようになっています。

市場は業績回復を見込んでいましたが、それを裏付ける証拠はまだ乏しく、特に今年は米大統領選を控えた不確実性もある点を考慮すると、ボラティリティが高くなるのも当然だと思います。対照的に、2019年は多くの分野で投資リターンがかなり高く、先行きへの期待も高まっていました。結局、今こうした期待が修正される途上にあると考えています。


Q: 新型コロナ感染拡大の市場への当面の影響は何ですか?

私はボラティリティが高位で推移すると予想しています。企業や消費者の行動が正常に戻り、普段の生活や活動が戻ってくる目途が立つまで、ボラティリティの高い状態が続くと考えています。ボラティリティ上昇が買い場を提供しているかどうかに関しては、想定する投資期間次第だと思います。それはまた市場のどの分野に注目しているかによっても変わってきます。確かに、新型ウイルスの感染拡大で短期的に大きな打撃を受ける業界はあります。

ホテル、カジノ、航空など旅行関連の業界では多くの銘柄は株価が30-40%も下落しています。貿易戦争の影響で既にリセッションに陥っていた製造業は回復が見込まれていましたが、新型コロナの影響で回復が遅れ、サプライチェーン (供給網) の混乱も逆風となっています。しかし、こうした短期的あるいは直近の混乱から最終的により力強く立ち直れる企業を見つけることができたら、歴史的に見ても大変魅力的なバリュエーションで購入できる千載一遇のチャンスとなるかもしれません。


Q: 新型コロナにより長期見通しが変わりますか?

私は現在、経済に重大な構造的不均衡が生じているとは考えていません。ウイルス感染が一旦収束しても秋か冬に再燃することも考えられますが、一度経験したことに対しては多くのことが分かっているので、対応しやすくなります。その場合でも新たな犠牲者が出るのは避けられないでしょうが、私は実体経済に甚大かつ長期的な影響が及ぶ可能性は低いと考えています。投資の観点からは、現在の難局からより力強く立ち直れる企業に投資することが大切です。今から6ヶ月から12ヶ月先を見据えると、現在起きている出来事が最終的に、我々が投資してきた多くの銘柄のファンダメンタルな投資テーマを変えることになるとは考えていません。


Q: ティー・ロウ・プライスの運用プロフェッショナルはどのように対応していますか?

ボラティリティの急上昇を受けて、ポートフォリオ・マネジャーの投資スタンスに特段の変更はありません。ポートフォリオ・マネジャーは、リサーチに裏付けられた投資アイデアを慎重かつ先を見越して実践しています。彼らは株価が非常に優れた長期ファンダメンタルズを反映していない優良企業の組入比率の引き上げを図っています。

この1週間で、世界中に配置された当社の何百人もの株式アナリストやクレジット・アナリスから新たに出現した投資機会についてリサーチ・コメントが相次いで出されています。彼らは市場が長期ファンダメンタルズを反映していない銘柄を保有する好機が幅広くあると考えています。ティー・ロウ・プライスでは、大きく売り込まれた運輸、航空、ホテル、カジノ関連の企業について投資妙味を指摘する株式レポートが出されているほか、クレジット・アナリストからは米国の非投資適格債かアジア新興国の発行体かどうかを問わず特定の銘柄についてユニークな投資機会を指摘するレポートが出ています。

現在のように不透明感が非常に強い時は、より長期的な視点に立ち、恐怖を克服して、徹底したリサーチに基づく意思決定を行うことが大切だと思います。今後数週間あるいは数ヶ月は非常に厳しい状況が続きそうですが、そうすることで、大混乱の市場環境がもたらしたか今後もたらす投資機会に乗じることができると考えています。

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