T. Rowe Price

2019年11 月 / Policy Insights

投資家は今後もインフレを無視すべきか?

インフレの軌道が債券のファンダメンタルズにどう影響するのか

サマリー

  • 中央銀行は利用できる選択肢をほぼ使い果たしており、今度は政府が景気刺激やインフレ目標達成のために積極的な財政政策を行う番である。
  • 政府支出が大幅に増加すれば、今後数四半期は「リフレ・トレード」が有効かもしれない。
  • 短期的には、インフレ・リスクは低い状態が続きそうだ。

世界経済は分岐点に差し掛かっています。景気減速が景気後退へと発展するのか、それとも利下げや財政刺激策が効き始めて景気拡大が続くのかが注目されます。これはインフレ見通しに関して何を意味するのでしょうか? グローバル債券運用チームは直近会合で、物価上昇圧力が高まり始めるリスクについて議論しました。

中央銀行は物価上昇圧力を高めようと懸命に努力していますが、先進国では10年以上にわたり低インフレ環境が続いています。今日、多くの国の国債利回りが急低下して過去最低となり、利回りがマイナス圏にある国の割合が過去最高に達している背景には、こうした事情があります。

図表 1: 1: 1: 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下 中銀が金融を緩和しても、インフレ期待は引き続低下

 

グローバル債券統括責任者でポートフォリオ・マネジャーのArif Husainは、「中央銀行にとってのリスクは、インフレ目標の達成に常に失敗していると思われることである」と語ります。

実際、主要な中央銀行は今年に入って金融緩和を再開しましたが、インフレ期待は引き続き低下しています。例えば、中銀が将来のインフレ期待の指標として注目するインフレスワップの5年先スタート5年物 フォワードレート (市場が予想する5年後から5年間の平均インフレ率) は米国で2%以下まで低下し、ユーロ圏では過去最低の水準に沈んでいます。

「市場はインフレについて暗い見通しを描いており、それが中銀を不安にさせている。なぜなら、中銀はインフレを押し上げようと長年努力してきた結果、今は打てる手がほとんどないからである。中銀は利下げから債券購入や銀行への低利融資に至るまで打てる手はすべて打ってきた。今度は政府が財政政策によって景気を刺激する番だ」 (Husain)。

この点に関しては、財政出動を巡る政治的論調に大きな変化が見られます。米国では来年の大統領選挙を前に共和、民主両党が財政刺激策の策定に乗り出しました。

一方、欧州ではイタリアが財政の自由度確保に動く一方、フランスとドイツでも最近は財政規律の緩和に向けた議論が行われるようになってきました。

中国に目を転じると、年初の時点では2015年に打ち出されたような大規模な景気刺激策が再び実施されるとの期待が高まっていました。2015年はこれが世界経済復活の強力なきっかけとなりました。今年はこれまでのところ同規模の刺激策は実現しておらず、財政支出ははるかに小粒で、よりターゲットを絞ったものに限られています。

「政府が大幅な財政支出拡大にコミットすれば、経済成長とインフレが今後数ヶ月で幾分高まる可能性がある」 (Husain)。

そうした環境になれば、債券利回りとリスク資産が同時に上昇する「リフレ・トレード」が効果的かもしれません。そうしたシナリオの下では、米国のインフレ連動債が債券ポートフォリオの下支え役として有効になりそうです。「米インフレ連動債を今買うことは実質的にリフレ・シナリオに関するコール・オプションに等しい」 (Husain)。

しかし、短期的にはインフレが高まる可能性は低そうです。債券市場にとっては、物価上昇圧力の欠如が中銀に緩和継続を促し、引き続きサポート材料となるでしょう。こうした環境では、新興国の現地通貨建て債の投資妙味が特に大きいと思います。「インドネシアのような国は今後も国内のインフレが抑制される見込みで、現地通貨建て債は魅力的なリターンを提供する」 (Husain)。

 

当資料は、ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ・インクおよびその関係会社が情報提供等の目的で作成したものを、ティー・ロウ・プライスジャパン株式会社が翻訳したものであり、特定の運用商品を勧誘するものではありません。また、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。当資料における見解等は資料作成時点のものであり、将来事前の連絡なしに変更されることがあります。当資料はティー・ロウ・プライスの書面による同意のない限り他に転載することはできません。

資料内に記載されている個別銘柄につき、売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当社ファンド等における保有・非保有および将来の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。投資一任契約は、値動きのある有価証券等(外貨建て資産には為替変動リスクもあります)を投資対象としているため、お客様の資産が当初の投資元本を割り込み損失が生じることがあります。

当社の運用戦略では時価資産残高に対し、一定の金額までを区切りとして最高1.265%(消費税10%込み)の逓減的報酬料率を適用いたします。また、運用報酬の他に、組入有価証券の売買委託手数料等の費用も発生しますが、運用内容等によって変動しますので、事前に上限額または合計額を表示できません。詳しくは契約締結前交付書面をご覧ください。

「T. ROWE PRICE, INVEST WITH CONFIDENCE」および大角羊のデザインは、ティー・
ロウ・プライス・グループ、インクの商標または登録商標です。

ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社

〒100-6607 東京都千代田区丸の内1-9-2グラントウキョウサウスタワー7F

電話番号 03-6758-3820(代表)

金融商品取引業者関東財務局長(金商)第3043号

加入協会:一般社団法人 日本投資顧問業協会/一般社団法人 投資信託協会

前の記事

2019年10 月 / グローバル・アセット・アロケーションの視点と投資環境

グローバル・アセット・アロケーションの視点と投資環境(2019年9月)
次の記事

2019年11 月 / インサイト

市場の不透明感:投資家を不安にさせるが、潜在的な収益機会を提供

ティー・ロウ・プライスのホームページから移動します