お知らせ

日本版スチュワードシップ・コードの受け入れについて

はじめに

ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社およびその関係会社(以下「ティー・ロウ・プライス」)は、資本市場における透明性および効率性の向上の目的のため、機関投資家が一定のガバナンスおよび監督責任を負うことに賛同します。

 

よって、ティー・ロウ・プライスでは「『責任ある機関投資家』の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫」に賛同し、受け入れることを2014年8月31日に表明いたしました。また、2017年5月29日に改訂されたコードを受け入れております。

 

ティー・ロウ・プライスにおけるESG(環境、社会、ガバナンス)に関連する各方針および見解についてはこちらをご参照ください。当書面は日本版スチュワードシップ・コードへの支持を表明するものです。

 

また、主に上場株式を対象とした方針およびプロセスを記載しておりますが、原則同一の方針およびプロセスにて未上場株式や債券なども含めた有価証券全般に適宜対応しております。

 

原則1

機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

 

運用主体のアプローチ

ティー・ロウ・プライスは、世界中の顧客のために資産を運用しており、長期視点に基づいたアクティブ運用戦略を主に提供しております。よって、投資先企業のアクティブなモニタリングやエンゲージメントは私どもの運用プロセスの中核の一部を担っています。

 

ティー・ロウ・プライスでは、熟考された規律のある投資アプローチにより、顧客の長期的な資産運用の目的の達成を支援することがミッションです。よって、投資先企業の事業モデルの長期的なサステナビリティ(持続可能性)や影響を与えうるファクターについて理解することが欠かせません。ティー・ロウ・プライスでは自社のリサーチ・アナリストが財務情報、バリュエーション、マクロ経済といった実態経済の情報の分析を行う時点でESGといった定性的なファクターも考慮し、最終的な評価を下しています。

 

投資先企業に対し、アクティブ・オーナーとしてのモニタリングや双方向の対話に基づいたスチュワードシップ活動を行うことが、受託者として顧客の利益の保全に務めることとなり、アクティブ運用会社の責任であると考えています。

 

 

エンゲージメントについて

ティー・ロウ・プライスではほぼ全ての投資対象企業の経営陣および取締役会のメンバーとの面談が可能です。

 

投資家としての受託者責任は株式を購入した時点で終了するものではなく、投資先企業すべてにおいて、あるゆる事項につき経営陣と定期的な対話を通じ、憂慮している点についてははっきりと意思表示をすることであると考えています。

 

ティー・ロウ・プライスのエンゲージメントは運用プロセスの一部であるため、書面、ミーティング、カンファレンスコールなど様々な形態にて企業の経営陣と行っています。

 

一般的にティー・ロウ・プライスがエンゲージメントを行う場合は以下の3つを目的としています。

1. 投資対象企業より投資判断または議決権行使を行うために必要な情報の入手

2. 投資対象企業のコーポレートガバナンスまたはサステナビリティに関して憂慮している点についての対話

3. 投資対象企業がティー・ロウ・プライスと共有したい情報がある場合

 

ティー・ロウ・プライスでは投資判断を各投資先企業毎に行っていることから、同一のテーマや問題点に基づき多くの企業と幅広く行うようなエンゲージメントは行っておりません。代わりに、対話をする企業特有の問題点、たとえば長期的な業績、経営戦略、競合性、情報開示、経営陣、ガバナンス、報酬、環境や社会的サステナビリティ、といったトピックについてエンゲージメントを行っています。

 

「ライト」 vs 「ヘビー」エンゲージメント

ティー・ロウ・プライスでは毎年何百・何千もの企業と直接対話を行っています。アナリストが投資対象企業の評価のために行う定期的なミーティングももちろん行われますが、その他に投資対象企業のESGに関する情報収集のための簡単な対話も多く行っています。こういった簡単な対話も投資先企業を様々な側面から分析するのに非常に有効です。

 

もちろん、投資対象企業の経営陣および取締役会とより深度の高い、インテンシブな対話が必要となるケースもあります。こういった場合の多くは、ティー・ロウ・プライスが運用目標を達成することを難しくさせていると考える点につき、投資先企業と共有し、そしてともに解決策を考えることを目的としています。経験からこういった対話は、ポートフォリオ・マネジャーを主体とした運用担当者が主導し、直接投資対象企業に対して投資における問題点を提示し、さらに企業と投資家が協力して改善できる点を示すと最も有効的です。ティー・ロウ・プライスではエンゲージメントではこういったケースに注力することが最も有効的な運用リソースの活用であり、顧客の利益に即していると考えています。

 

原則2

機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

 

ティー・ロウ・プライスは独立した運用会社であるため、スチュワードシップ責任上にて想定される利益相反は排除されています。ティー・ロウ・プライス・グループ、インク(米国)は関係会社の持ち株会社でありNASDAQ(米国)に上場しています。ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社はその子会社であるティー・ロウ・プライス・インターナショナル・リミテッド(英国)の子会社です。いずれも業務は顧客の資産運用を主としており、その他の業務は限定的です。

 

ティー・ロウ・プライスは1937年より資産運用に特化した事業を展開しており、1986年よりNASDAQ(米国)に上場しています。債務をもたず、強固な財務基盤を有しており、安定したサービスを顧客に提供することが可能です。優れた財務基盤により、事業の安定性や執行について憂慮することなく顧客の利益を最優先とした資産運用に注力した経営が可能であるため、運用資産会社の中ではトップ企業の1社となるまでに成長しています。よって、証券会社をグループ会社に持つような運用会社が懸念すべきような取引執行上における利益相反の可能性はないと考えています。

 

よって、ティー・ロウ・プライスにおいてはお客様よりお預かりしている資産運用に特化した利益相反に関する方針を設けています。運用会社であるティー・ロウ・プライスと顧客間で想定される利益相反は議決権行使およびエンゲージメントに限られ、議決権行使方針およびエンゲージメント方針にて利益相反の管理および手順について記載しております。

 

まず、顧客との利益相反を回避するため、議決権行使コミッティーのメンバーからは営業やマーケティングといった顧客へのサービシングを担当する部署のスタッフを除外しております。さらに、議決権行使ガイドラインでは利益相反を避けられるように受託者責任の観点から設定されています。一方、あらかじめ定められたガイドラインとは異なる行使を行う場合、行使対象の企業が受託会社や販社などを含めた取引先企業、取引の相手方証券会社、物品納入会社、または顧客であった場合利益相反となるケースが想定されるため、ポートフォリオ・マネジャーはガイドラインと異なる行使を行う理由を提示、議決権行使コミッティーによる精査および承認を必要としています。

 

その他のケースでは、顧客が別途同一発行体の異なる証券を有する場合です。たとえば、ティー・ロウ・プライスが運用する口座では優先株式に投資しており、顧客が別途普通株式を保有しているケースなどが該当します。または、ティー・ロウ・プライスにて債券と株式の2口座を運用しており、同一発行体の債券と株式ともに保有している場合など、それぞれの投資判断者の目的が相反する可能性があります。こういったケースでは、ティー・ロウ・プライスの経営陣へ周知すると同時にすべての関係者に徹底した情報開示を行うことで管理しています。

 

株式のポートフォリオ・マネジャーが投資対象の企業の取締役会に対し、経営戦略の変更やコーポレートガバナンスの向上などの提案を書面にて通知する場合、コンプライアンス部による審査を受けると同時に同一企業の債券の保有の有無についても確認します。債券の保有がある場合、債券ポートフォリオ・マネジャーが書面の確認・変更を行うことも可能となっています。(その逆も同様に可能です。)また、法務コンプライアンス部と株式および債券部門の責任者により、提案がグループ全体で保有している同一企業の証券にどのような影響を与えるかも精査します。一般的に、ティー・ロウ・プライスでは同一発行体のある特定の証券だけが利益をうけるような場合は、書面による提案を行うことはありません。

 

最後に、ポートフォリオ・マネジャーなど社員個人と顧客資産間の利益相反においては、ポートフォリオ・マネジャーまたは議決権行使コミッティーのメンバーにおいて利益相反の可能性が認められる場合、その社員はその特定企業に対する議決権行使およびエンゲージメントへの参加が認められないこととなっています。

 

さらなる詳細は前述の各方針をご参照ください。

 

原則3

機関投資家は、投資先企業の持続的成長にむけてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

ティー・ロウ・プライスでは発行体の長期投資ホライズンのファンダメンタル分析に基づく投資判断を主とするため、投資先企業における経営陣、業績、戦略、ガバナンスのモニタリングは運用プロセスの中核の一部を担っています。

 

株式調査部門では、グローバル6都市(ロンドン、東京、シドニー、香港、シンガポール、ボルティモア)に100名以上の自社リサーチ・アナリストを配置しており、保有および投資対象候補の企業のモニタリングを担当しています。

 

投資先企業の経営陣との定期的な個別面談やコンファレンスコール、企業訪問はファンダメンタルリサーチの中核です。経営陣と比較し頻度は落ちますが、取締役との面談も定期的に行っています。アナリストはこういった企業との対話を踏まえ、分析および評価を行い自社システムに記録を残しています。自社システムはこのほか議決権行使や責任投資調査チームのレポートも保管されており、投資判断と議決権行使および責任投資の統合をスムーズに支援する役割を担っています。

 

モニタリングの頻度は投資対象有価証券の特性、業績発表サイクルや保有比率、(運用担当者が考える)業績に影響を及ぼすであろう程度などによって異なります。一般的な上場株式の場合、当該セクターおよび企業を担当するアナリストが、業績発表や経営方針など重要な情報の公表後に当該企業の経営陣と対話をしています。担当アナリストは証券会社が発行するリサーチ、投資家向けカンファレンス、業界ニュース、企業が開催するアナリスト向けイベントなどあらゆる情報ソースを通じてモニタリングを常時行っています。

 

モニタリングとエンゲージメントの有効性の確保

投資先企業のガバナンスの有効性についても運用プロセスの一部として行っています。投資先企業を徹底的に理解するために、経営陣の質、報酬制度、株主重視の程度、企業保有構造、取締役の経験値、など様々なガバナンスに関する事項を分析することが必要であると考えています。よって、企業のモニタリング、コーポレートガバナンス、エンゲージメント、議決権行使、そして責任投資を行うため、多大なる第三者および自社のリソースを活用しています。

 

投資先企業のモニタリングとエンゲージメントを運用プロセスに統合することはこれらを確実にするためにおいて非常に重要です。毎年行うリサーチ・アナリストの評価には投資先企業のモニタリングに対する実績も加味されています。また、「ヘビー」なエンゲージメントを投資先企業に対して行う場合、ポートフォリオ・マネジャーと担当リサーチ・アナリストの双方が主導することにより、投資先企業に対して明確なメッセージを伝えることができると同時にその後の投資判断に影響する点でも非常に有効です。責任投資チームとコーポレートガバナンス・チームが投資先企業を定期的に評価するプロセスにも、ポートフォリオ・マネジャーやリサーチ・アナリストによる運用者の観点からのフィードバックが加えることが可能となっており、毎年見直されています。運用者の観点からのフィードバックにより、投資先企業毎に運用上重要なESG事項に焦点を当てることができる仕組みとなっています。

 

 

未公開情報の取り扱いについて

非常に限定的ではあるものの、未公開情報を受け取った場合に備え、ティー・ロウ・プライスではインサイド(未公開)情報の取り扱いについて詳細な手順を定めており、全社員はその手順に従い行動することとなっています。詳細については当書面最後に記載されている担当者までお問い合わせください。

 

原則4

機関投資家は、投資先企業との健全な「目的をもった対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。

ティー・ロウ・プライスでは長期的に投資目標を達成できると考えられる企業を厳選して投資しています。結果、保有している企業に対して企業の戦略や経営陣の執行能力に対し日常的にモニタリングや対話を通じて企業の状況の把握に努めています。

 

しかし、時には企業の経営陣や取締役による経営判断やイベントが期待していたリターンを押し下げる結果をもたらすものと判断するケースがあり、そういった場合にはポートフォリオ・マネジャーはポジションを減少または売却する選択肢を有しています。または、改善策が対話によって見出せる可能性があると判断する場合には対象企業とのエンゲージメントを選択するケースもあります。

 

ティー・ロウ・プライスでは、「ヘビー」なエンゲージメントを行う判断はポートフォリオ・マネジャーが行います。その場合には、リサーチ・アナリストと同様に、責任投資およびガバナンスのアナリスト、法務部の弁護士などもエンゲージメントを有益なものにすべくサポートを行います。「ヘビー」エンゲージメントは大抵、企業経営陣へティー・ロウ・プライスの見解を共有するため個別面談を申し込んだり、または取締役会宛に懸念点にかかる詳細事項、さらに改善案も含めた書類を送付します。大抵の場合、ティー・ロウ・プライスは年次株主総会および臨時総会前や改善案を示す株主提案の送付前にステートメントの発表するなど、懸念点を公開することを好みませんが将来にわたってこれらの行動を起こさないという決定もしておりません。

 

エンゲージメントを行うという判断は複数の要因によって決定していますが、優先順位の高いものは以下です。

  1. 企業の資本構造上重要な割合に対し投資(保有)をしており、今後も長期間にわたり保有を希望する場合
  2. 複数のポートフォリオ・マネジャーにより、同一の懸念点および改善案が共有されている場合
  3. 企業の経営陣がティー・ロウ・プライスとの対話に積極的であり、建設的な対話を行える可能性が高いと判断した場合

 

 

エンゲージメントを行う場合は以下の3つの目的の達成を目指しています。

  1. 企業より議決権行使するために的確な情報の入手
  2. 当該企業のコーポレートガバナンスやサステナビリティに関し、ティー・ロウ・プライスの懸念事項を共有する
  3. 投資対象企業がティー・ロウ・プライスと共有したい情報がある場合

 

エンゲージメントは特定の発行体への投資に対する問題点により行われております。

例:

  • 企業の取締役会において誰が株主の利益を代表しているか?取締役会は企業にとって有益か?
  • 役員の報酬を決める要因は何か?また、経営陣へのインセンティブ報酬の有無?
  • 株主の権利は企業にとってどの程度重要性を占めているか?
  • 企業は環境リスク、人的資源、施設、重要取引相手との関係や重要な資源に対する長期的なアクセスをどのように、またどの程度保全できているか?
  • 保有している債券が満期を迎える前にマイナスのリターンとなりうるようなESGリスクは存在しているか?
 

エンゲージメントは常に発行体レベルで行っており、テーマを決定し、同一のテーマをもって多数の企業にエンゲージメントを持ちかけるといったスタイルはとっておりません。これは、ティー・ロウ・プライスの中核となる、ファンダメンタル分析に基づくアクティブ運用プロセスと整合性があるため、各企業特有のエンゲージメントを行う方が最も有効な結果を残すことが可能であるからです。

 

エンゲージメントに関するより詳細な情報はエンゲージメント方針をご参照ください。

 

原則5

機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

議決権行使の方針

株主として取締役の選任や事業の重要な戦略に影響する事項に対し、議決権を行使することで意見を表明し影響を及ぼすことができることは株式投資において重要な位置を占めています。顧客の資産をお預かりし株式へ投資することは、議決権の執行に対しても受託者責任を負っていると考え、保有企業の各案件を精査しています。

 

ティー・ロウ・プライスの議決権行使方針は、顧客への受託者責任のみに基づいており、議決権を行使することにより顧客の資産運用上望ましい結果となるように設定されています。

 

ある企業の株式へ投資をする際に重要な点の一つが、その企業の経営陣が質と経験の豊かさです。経営陣は日々の事業上の業務のみならず、取締役の監視の下長期的な方向性の策定や経営戦略を任されています。よって、ティー・ロウ・プライスの議決権にかかるガイドラインは経営陣の日々の業務に対するものではなく、経営陣および取締役の株主に対する責任の明確化、企業の経営が株主の利益に基づいたものであること、そしてコーポレートガバナンスの向上を促すように策定しています。

 

議決権行使を左右するファクター

議決権行使を行う際に参考にするのが、議決権行使ガイドライン、企業からの開示情報、取締役会からの提案、企業の過去の実績、各国特有の慣習、第三者からのリサーチ、そして、もっとも重要なのが自社のリサーチ・アナリストによる見解です。

 

企業の取締役会からの提案やその理由も参考にしますが、自動的に賛成するわけではありません。まずはじめに参照するのは、ティー・ロウ・プライスの議決権行使ガイドラインです。ガイドラインは地域、国といった各市場特有の慣習も考慮して策定しており、毎年見直しを行い、ウェブサイトにて公開しています。

 

ティー・ロウ・プライスでは、全ての議決権に対し”FOR(賛成)”または”AGAINST(反対)”の明確な意思表示をすることが受託者責任であると考えており、通常議決権の行使を棄権することはありません。

 

シェア・ブロッキング

議決権が発生するすべての案件に対し行使をすることを基本としていますが、例外は議決権を行使する際に一定期間取引が不可能になる慣習のある市場で取引されている株式です。これは、取引が行えず流動性リスクが発生するため、議決権行使より顧客の資産保全がより重要であると考えているためです。

 

議決権行使結果の開示

ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社にて運用を行っている日本株式運用戦略における議決権行使結果は、企業および議案毎に当社のウェブサイトにて毎年8月末に公表しています。(7月~翌年6月末までの期間。)

 

また、ティー・ロウ・プライスによって運用されている米国籍投資信託の議決権行使結果につき、米国のサイトに毎年8月末に公表しています。(7月~翌年6月末までの期間。同一戦略内であればほぼ全ての口座における保有が同一であるため。)

 

その他、機関投資家のお客様にはご要望に応じて議決権行使結果とその理由をお知らせしております。

 

  • 議決権行使方針:ティー・ロウ・プライスが考えるコーポレートガバナンスのあり方
  • 議決権行使結果:前年比の変化を含む議決権行使結果(日本株式運用戦略)。ティー・ロウ・プライス・グループにおける議決権行使結果はこちらをご参照ください。(グローバルサイトへ移行します。英語のみ。)

 

第三者機関

ティー・ロウ・プライスでは議決権行使に際し、第三者機関であるISSと契約しています。ISSは議決権行使の執行、行使記録保持、リサーチの提供、行使提案を担っています。但し、議決権行使ガイドラインに関してはISSの提案を参照にするものの、独自のガイドラインを策定しています。ポートフォリオ・マネジャー、リサーチ・アナリスト、ガバナンス・スペシャリストは、保有銘柄に対する議決権行使をモニタリングしており、十分な理由がある場合にはガイドラインとは異なる行使判断を行うことも認められています。よって、全ての議決権はティー・ロウ・プライス独自のガイドラインおよび判断に基づき行使しています。

 

議決権の行使は、企業に対するモニタリング上重要であり、株主として企業の経営陣や取締役会との対話を行うのに有効なツールであると考えています。よって、ティー・ロウ・プライスでは議決権行使の判断は第三者機関へ委託することはいたしません。

 

貸株プログラムについて

ティー・ロウ・プライスでは貸株取引が議決権行使に与える影響を考慮し、原則貸株プログラムは行っていないため影響は非常に限定的です。ただし、議決権にかかる権利確定日をまたぐ貸株取引の有無は毎月確認を行い、もしあった場合には貸株の回収を行うか一時的に当該株式の貸出を制限するか、などの見直しを行っています。

 

原則6

機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。

議決権行使結果については、議案毎のサマリーに加え、会社毎議案毎について当社ウェブサイトにて毎年8月31日までに公開しています。(7月~翌年6月末までの期間。)また、機関投資家のお客様にはご要望に応じて議決権行使結果とその理由をお知らせしております。

 

スチュワードシップ活動については、現在日本株式運用戦略における企業との個別面談や主なエンゲージメント例をウェブサイトにて毎年公表いたしております。さらに、機関投資家には議決権行使、エンゲージメント例、スチュワードシップおよびESGに関連する事項につき、ご要望に応じてお知らせいたします。

 

原則7

機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

 

資本市場が有効に機能するためには、企業と投資家の双方が責任をもって建設的に対話を行い、それぞれが深い理解を有していることが必要であると考えています。よって、ティー・ロウ・プライスでは投資家として必要とされる分野に多大なる資本投下をし、スチュワードシップ責任の全うに務めています。

 

調査部門では、ファンダメンタル分析に基づくアクティブ運用を主に提供していることからリサーチ力の強化・維持に努めています。東京を含む世界6都市にアナリストを配置しています。ティー・ロウ・プライスのアナリストは高等教育を修了しており、運用経験を有し、そして各地域のビジネスの慣習や文化に対し見識の深い者を採用しております。また、アナリストは世界に配置されているものの、同一の部門に属しており、様々なツールやコミュニケーションを通じグローバルのリサーチ・プラットフォームを構成しています。

 

さらに、法務、コンプライアンス、規制、コーポレートガバナンス、議決権、責任投資、クオンツ分析、ポートフォリオ・マネジャーなど様々な社内外のリソースを活用しスチュワードシップ責任の全うのため、様々な分野における理解と実力の向上に努めています。

 

ティー・ロウ・プライスでは、スチュワードシップ責任に対する実施状況を毎年振り返り、自己評価をウェブサイトにて開示を行います。レビュー項目は主に以下です。

  • 議決権行使の振り返りと議決権コミッティーによるレビュー
  • 日本版スチュワードシップコードを含む方針などに対する実施状況
  • 議決権行使基準の見直し
  • ESGやスチュワードシップに関する資源配分の見直し
  • 第三者機関から受けるサービスの質と適時性についての見直し
  • 企業の取締役会などに送付した書面のレビュー

 

 

お問い合わせ先

ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社

コンプライアンス部

〒100-6607 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー7F

電話番号 03-6758-3820(代表)

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3043号

一般社団法人 日本投資顧問業協会、一般社団法人 投資信託協会